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ブライアンズロマンの会

  

「ブライアンズロマン号に幸福な余生を・・・」

 『栃木の怪物』と呼ばれたブライアンズロマン号という名馬がいます。父の名は、ブライアンズタイム、今は亡きナリタブライアンと、同期です。
 ミスタ−ピンクと呼ばれた内田利雄騎手を背に、平地競走勝利数43という戦後日本におけるサラブレッド最多記録を達成しました。(43勝目は、61kgの斤量を背負っての勝利!)打ち立てた金字塔は、未だ他馬の追随を許さない未踏の記録となっています。
 引退後は、夢を子に繋ぐ為、北の大地にて、種牡馬入りしましたが、産駒にあまり恵まれずに昨今、種牡馬を引退することになりました。
 私は、残念ながら、現役時代のこの馬の勇姿に出会えませんでした。しかし、地方競馬を応援する、友人、知人からブライアンズロマンという名馬の活躍ぶりを伺い、ネットで検索し、その戦歴、記録に驚嘆いたしました。

 引退式の様子を写真入りと、ラストランを動画で紹介しているサイトに出会い拝見しました。白いメンコに美しい漆黒の馬体、背にはピンクの勝負服の名手と共に、キャンタ−を披露する姿に、なんと速く、そして力強い走りをする馬なのだろう!と魅了され現役時代を応援出来なかった自分が悔やまれました。
 せめて今の様子を知りたいと、繁養先に電話をしては、「元気にパドックを走りまわっているよ!」に安心し、「今でもよくファンが逢いにくるよ!」に流石は、ブライアンズロマン号と誇らしく思ったりしていました。 
 種牡馬を引退する時は、有志で余生を支援してあげたい。これほどの馬なら、きっと一緒に余生を支援してくれる同志に出会えるはずと思い種牡馬を引退の時は連絡してほしい、そして私に譲ってほしいと願い出てしまいました。
 今年の8月に入り、ブライアンズロマンが、種牡馬を引退することになったとの旨を繁養先から連絡がありました。ブライアンズロマンを買い取りたいという人もいるなかで、一介のシロウトの競馬ファンに、願い通り引退の連絡をくださった繁養先の方に報いるためにも、ブライアンズロマンの幸福な余生を実現させると決意しました。
 私は、都会で暮らす普通のOLです。引退馬を引き取り、終生面倒みる資産もなく、人脈もその時点ではまったくありませんでした。しかし、亡くなった同期のナリタブライアンの分も長生きさせてあげたい!同い年のナムラコクオ−が高知のとある牧場で幸福な余生を送っているのを思うにつけ、ブライアンズロマンだって幸福な余生を手に入れる権利があるはず、人が支援者を集めるのではなく、馬が人を集めるという、ならば、発起人に力がなくとも、これだけの成績を収めたこの馬ならば、人をきっと集める力はあるはずと、ロマンの華麗な記録を見ながら、勇気を奮い起こし、手を尽くしました。 
 そういう中で、イグレット軽種馬フォスターペアレントの会(現・NPO法人引退馬協会)が、いち早く連絡をくださり、全面的にバックアップをするから、頑張ってみないかと言ってくださいました。その言葉に勇気を得て発起人として、ブライアンズロマン号の余生の為に戦おうと決意することが出来ました。
 中央の重賞こそ、獲っていませんが、この馬の「戦歴・勝ち星」をどうか、ファンの皆様、HPを訪問してくださった方々、新しく競馬ファンになった方でブライアンズロマンの名をご存知ない方、ご覧いただけませんか? これほどの成績を収めた馬が、幸福になれないなんて、どの馬が幸福になれるのでしょうか?
 高齢になっても走り続け、勝星をあげるので、熟年の星とも呼ぶファンもいて団塊の世代に希望を与えたそうです。
 「人の為に生まれ、人の為に走り、人にその馬生を左右されてしまう競走馬達・・・」 ならば、この名馬ブライアンズロマン号の馬生は、是非とも幸福な余生を手に入れることが出来ますように、お力添えをいただけませんでしょうか!
 ブライアンズロマン号の余生が幸福でありますように、心から願がっています。

    平成19年8月吉日 

                 発起人 三河 和枝  

photo by O. Usui